ホーム>学習コーナー>学習コーナー>特定化学物質等障害予防規則>特殊な作業等の管理>第三十八条の十四:燻蒸作業に係る措置
第三十八条の十四:燻蒸作業に係る措置
事業者は、臭化メチル等を用いて行う燻蒸作業に労働者を従事させるときは、次に定めるところによらなければならない。
一 燻蒸に伴う倉庫、コンテナー、船倉等の燻蒸する場所における空気中のシアン化水素、臭化メチル又はホルムアルデヒドの濃度の測定は、当該倉庫、コンテナー、船倉等の燻蒸する場所の外から行うことができるようにすること。
二 投薬作業は、倉庫、コンテナー、船倉等の燻蒸しようとする場所の外から行うこと。ただし、倉庫燻蒸作業又はコンテナー燻蒸作業を行う場合において、投薬作業を行う労働者に送気マスク、空気呼吸器又は隔離式防毒マスクを使用させたときは、この限りでない。
三 倉庫、コンテナー、船倉等の燻蒸中の場所からの臭化メチル等の漏えいの有無を点検すること。
四 前号の点検を行つた場合において、異常を認めたときは、直ちに目張りの補修その他必要な措置を講ずること。
五 倉庫、コンテナー、船倉等の燻蒸中の場所には、労働者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示すること。ただし、燻蒸の効果を確認する場合において、労働者に送気マスク、空気呼吸器又は隔離式防毒マスクを使用させ、かつ、監視人を置いたときは、当該労働者を、当該燻蒸中の場所に立ち入らせることができる。
六 倉庫、コンテナー、船倉等の燻蒸中の場所のとびら、ハツチボード等を開放するときは、当該場所から流出する臭化メチル等による労働者の汚染を防止するため、風向を確認する等必要な措置を講ずること。
七 倉庫燻蒸作業又はコンテナー燻蒸作業にあつては、次に定めるところによること。
イ 倉庫又はコンテナーの燻蒸しようとする場所は、臭化メチル等の漏えいを防止するため、目張りをすること。
ロ 投薬作業を開始する前に、目張りが固着していること及び倉庫又はコンテナーの燻蒸しようとする場所から労働者が退避したことを確認すること。
ハ 倉庫の一部を燻蒸するときは、当該倉庫内の燻蒸が行われていない場所に関係労働者以外の労働者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示すること。
ニ 倉庫若しくはコンテナーの燻蒸した場所にとびら等を開放した後初めて労働者を立ち入らせる場合又は一部を燻蒸中の倉庫内の燻蒸が行われていない場所に労働者を立ち入らせる場合には、あらかじめ、当該倉庫若しくはコンテナーの燻蒸した場所又は当該燻蒸が行われていない場所における空気中のシアン化水素、臭化メチル又はホルムアルデヒドの濃度を測定すること。この場合において、当該燻蒸が行われていない場所に係る測定は、当該場所の外から行うこと。
八 天幕燻蒸作業にあつては、次に定めるところによること。
イ 燻蒸に用いる天幕は、臭化メチル等の漏えいを防止するため、網、ロープ等で確実に固定し、かつ、当該天幕の裾を土砂等で押えること。
ロ 投薬作業を開始する前に、天幕の破損の有無を点検すること。
ハ ロの点検を行つた場合において、天幕の破損を認めたときは、直ちに補修その他必要な措置を講ずること。
ニ 投薬作業を行うときは、天幕から流出する臭化メチル等による労働者の汚染を防止するため、風向を確認する等必要な措置を講ずること。
九 サイロ燻蒸作業にあつては、次に定めるところによること。
イ 燻蒸しようとするサイロは、臭化メチル等の漏えいを防止するため、開口部等を密閉すること。ただし、開口部等を密閉することが著しく困難なときは、この限りでない。
ロ 投薬作業を開始する前に、燻蒸しようとするサイロが密閉されていることを確認すること。
ハ 燻蒸したサイロには、労働者が臭化メチル等により汚染されるおそれのないことを確認するまでの間、労働者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示すること。
十 はしけ燻蒸作業にあつては、次に定めるところによること。
イ 燻蒸しようとする場所は、臭化メチル等の漏えいを防止するため、天幕で覆うこと。
ロ 燻蒸しようとする場所に隣接する居住室等は、臭化メチル等が流入しない構造のものとし、又は臭化メチル等が流入しないように目張りその他の必要な措置を講じたものとすること。
ハ 投薬作業を開始する前に、天幕の破損の有無を点検すること。
ニ ハの点検を行つた場合において、天幕の破損を認めたときは、直ちに補修その他必要な措置を講ずること。
ホ 投薬作業を開始する前に、居住室等に臭化メチル等が流入することを防止するための目張りが固着していることその他の必要な措置が講じられていること及び燻蒸する場所から労働者が退避したことを確認すること。
ヘ 燻蒸した場所若しくは当該燻蒸した場所に隣接する居住室等に天幕を外した直後に労働者を立ち入らせる場合又は燻蒸中の場所に隣接する居住室等に労働者を立ち入らせる場合には、当該場所又は居住室等における空気中のシアン化水素、臭化メチル又はホルムアルデヒドの濃度を測定すること。この場合において、当該居住室等に係る測定は、当該居住室等の外から行うこと。
十一 本船燻蒸作業にあつては、次に定めるところによること。
イ 燻蒸しようとする船倉は、臭化メチル等の漏えいを防止するため、ビニルシート等で開口部等を密閉すること。
ロ 投薬作業を開始する前に、燻蒸しようとする船倉がビニルシート等で密閉されていることを確認し、及び当該船倉から労働者が退避したことを確認すること。
ハ 燻蒸した船倉若しくは当該燻蒸した船倉に隣接する居住室等にビニルシート等を外した後初めて労働者を立ち入らせる場合又は燻蒸中の船倉に隣接する居住室等に労働者を立ち入らせる場合には、当該船倉又は居住室等における空気中のシアン化水素、臭化メチル又はホルムアルデヒドの濃度を測定すること。この場合において、当該居住室等に係る測定は、労働者に送気マスク、空気呼吸器又は隔離式防毒マスクを使用させるときのほか、当該居住室等の外から行うこと。
十二 第七号ニ、第十号ヘ又は前号ハの規定による測定の結果、当該測定に係る場所における空気中のシアン化水素、臭化メチル又はホルムアルデヒドの濃度が、次の表の上欄に掲げる物に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる値を超えるときは、当該場所に労働者を立ち入らせないこと。ただし、シアン化水素、臭化メチル又はホルムアルデヒドの濃度を当該値以下とすることが著しく困難な場合であつて当該場所の排気を行う場合において、労働者に送気マスク、空気呼吸器又は隔離式防毒マスクを使用させ、かつ、監視人を置いたときは、当該労働者を、当該場所に立ち入らせることができる。
物 | 値 |
シアン化水素 | 三ミリグラム又は三立方センチメートル |
臭化メチル | 四ミリグラム又は一立方センチメートル |
ホルムアルデヒド | 〇・1ミリグラム又は〇・一立方センチメートル |
備考 この表の値は、温度二十五度、一気圧の空気一立方メートル当たりに占める当該物の重量又は容積を示す。 |
2 事業者は、倉庫、コンテナー、船倉等の臭化メチル等を用いて燻蒸した場所若しくは当該場所に隣接する居住室等又は燻蒸中の場所に隣接する居住室等において燻蒸作業以外の作業に労働者を従事させようとするときは、次に定めるところによらなければならない。ただし、労働者が臭化メチル等により汚染されるおそれのないことが明らかなときは、この限りでない。
一 倉庫、コンテナー、船倉等の燻蒸した場所若しくは当該場所に隣接する居住室等又は燻蒸中の場所に隣接する居住室等における空気中のシアン化水素、臭化メチル又はホルムアルデヒドの濃度を測定すること。
二 前号の規定による測定の結果、当該測定に係る場所における空気中のシアン化水素、臭化メチル又はホルムアルデヒドの濃度が前項第十二号の表の上欄に掲げる物に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる値を超えるときは、当該場所に労働者を立ち入らせないこと。
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【 更新日: 2011-10-22】