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職場における腰痛予防対策指針:4. 健康管理

(1) 健康診断

  重量物取扱い作業、介護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に常時従事する労働者に対して は、当該作業に配置する際(再配置する場合を含む。以下同じ。)及びその後6月以内ごとに1回、定期に、次のとおり医師による腰痛の健康診断を実施すること。

 イ 配置前の健康診断

  配置前の労働者の健康状態を把握し、その後の健康管理の基礎資料とするため、配置前の健康診断の項目は、次のとおりとすること。

(イ)既往歴(腰痛に関する病歴及びその経過)及び業務歴の調査

(ロ)自覚症状(腰痛、下肢痛、下肢筋力減退、知覚障害等)の有無の検査

(ハ)脊柱の検査:姿勢異常、脊柱の変形、脊柱の可動性及び疼痛、腰背筋の緊張及び圧痛、脊椎棘突起の圧痛等の検査

(ニ)神経学的検査:神経伸展試験、深部腱反射、知覚検査、筋萎縮等の検査

(ホ)脊柱機能検査:クラウス・ウェーバーテスト又はその変法(腹筋力、背筋力等の機能のテスト)

(ヘ)腰椎のX線検査: 原則として立位で、2方向撮影(医師が必要と認める者について行うこと。)

 ロ 定期健康診断

(イ)定期に行う腰痛の健康診断の項目は、次のとおりとすること。

 a 既往歴(腰痛に関する病歴及びその経過)及び業務歴の調査

 b 自覚症状(腰痛、下肢痛、下肢筋力減退、知覚障害等)の有無の検査

(ロ)(イ)の健康診断の結果、医師が必要と認める者については、次の項目についての健康診断を追加して行うこと。この場合、(イ)の健康診断に引き続いて実施することが望ましい。

a 脊柱の検査:姿勢異常、脊柱の変形、脊柱の可動性及び疼痛、腰背筋の緊張及び圧痛、脊椎棘突起の圧痛等の検査

b 神経学的検査:神経伸展試験、深部腱反射、知覚検査、徒手筋力テスト、筋萎縮等の検査(必要に応じ、心因性要素に関わる検査を加えること。)

c 腰椎のX線検査(医師が必要と認める者について行うこと。)

d 運動機能テスト(医師が必要と認める者について行うこと。)

 ハ 事後措置

  腰痛の健康診断の結果、労働者の健康を保持するため必要があると認めるときは、作業方法等の改善、作業時間の短縮等必要な措置を講ずること。

(2) 作業前体操、腰痛予防体操

 イ 作業前体操の実施

  腰痛の予防を含めた健康確保の観点から、次のとおり作業前体操を実施すること。

(イ)始業時に準備体操として行うこと。

(ロ)就業中に新たに腰部に過度の負担のかかる作業を行う場合には、当該作業開始前に下肢関節の屈伸等を中心に行うこと。

  なお、作業終了時においても、必要に応じ、緊張した筋肉をほぐし、血行を良くするための整理体操として行うこと。

 ロ 腰痛予防体操の実施

  重量物取扱い作業、介護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に常時従事する労働者に対し、適宜、腰痛予防を目的とした腰痛予防体操を実施すること。

  腰痛予防体操には、①関節可動体操、②軟部組織伸展体操、③筋再建体操の3種があり、実施に当たっては、その目的に合ったものを選択すること。

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【 更新日: 2017-4-11

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