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有機溶剤

有機溶剤の特徴(答え

揮発性、脂溶性、引火性があり、空気より重い。呼吸器、皮膚から吸収されやすく、脂肪の多い脳にも入りやすい。

アセトンなど水溶性と脂溶性を併せ持つものは、非常に吸収されやすい。

中毒症状(答え

  1. 高濃度の急性中毒で、中枢神経系(脳)麻酔作用による頭痛、めまい、失神
  2. 脂溶性による皮膚、粘膜の刺激作用や障害(皮膚の角化、亀裂、咳、結膜炎)
  3. 低濃度の慢性中毒で、頭痛、めまい、物忘れ、不眠

有機溶剤中毒の症状と原因物質

有機溶剤 毒性 中毒症状
二硫化炭素 精神障害 意識障害、精神異常
メチルアルコール、酢酸メチル 視神経障害 視力低下、網膜炎
n-ヘキサン、トルエン、トリクロルエチレン、メチル-n-ブチルケトン、二硫化炭素 末梢神経障害 多発性神経炎
ベンゼン、グリコール類 造血器障害 再生不良性貧血、溶血
四塩化炭素、塩化炭化水素、二硫化炭素、ジメチルホルムアミド 肝障害 肝直接障害
塩化炭化水素、二硫化炭素 腎障害 蛋白尿、腎硬化症
二硫化炭素 血管障害 網膜細動脈瘤
ベンゼン 悪性腫瘍 白血病

有機溶剤の生物学的モニタリング指標

有機溶剤 指標
トルエン 馬尿酸
キシレン メチル馬尿酸
スチレン マンデル酸、フェニルグリオキシル酸
トリクロルエチレン トリクロル酢酸
テトラクロルエチレン 総三塩化物
1,1,1-トリクロルエタン トリクロル酢酸、総三塩化物
n-ヘキサン 2,5-ヘキサジオン
N,N-ジメチルホルムアミド N-メチルホルムアミド
ベンゼン フェノール
エチルベンゼン マンデル酸
アセトン アセトン
メタノール メタノール

有機溶剤のばく露の生物学的モニタリング指標には、尿中の代謝物の測定が用いられる。

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【 更新日: 2011-10-22

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