ホーム>学習コーナー>学習コーナー>次亜塩素酸塩溶液と酸性溶液との混触による塩素中毒災害の防止について>2 次亜塩素酸塩溶液及び酸性溶液を使用する事業者に対する指導事項

2 次亜塩素酸塩溶液及び酸性溶液を使用する事業者に対する指導事項

(1)特定化学物質等作業主任者等による指揮管理

 次亜塩素酸塩溶液又は酸性溶液のタンク又は小分け用容器(以下「タンク等」という。)への注入作業を事業場所属の労働者が行う場合においては、注入作業者の中から特定化学物質等作業主任者その他の化学物質による労働災害防止に関する知識を有する者(ただし、酸性溶液のうち塩酸、硝酸又は硫酸をタンクへ注入する場合においては、特定化学物質等作業主任者に限る。)を選任し、次亜塩素酸塩溶液と酸性溶液を混触させないよう、その者の指揮管理の下に作業を行わせること。

(2)タンク等への注意表示

 次亜塩素酸塩溶液及び酸性溶液のタンク等には、それぞれ次の内容をタンク等の注入口等見やすい位置に大きく表示すること。

(1) 次亜塩素酸塩溶液タンク等

ア 内容物の名称

イ 酸性溶液を補充しないこと

ウ 酸性溶液を注入すれば有害な塩素ガスが発生すること

(2) 酸性溶液タンク等

ア 内容物の名称

イ 次亜塩素酸塩溶液を補充しないこと

ウ 次亜塩素酸塩溶液を注入すれば有害な塩素ガスが発生すること

(3)作業標準の整備

 次亜塩素酸塩溶液及び酸性溶液の補充に際しての混触防止のための作業標準を定め、これを関係労働者に周知すること。

(4)タンク等への注入時の確認

 次亜塩素酸塩溶液又は酸性溶液をタンク等に注入する際は、まず少量を注入し、塩素ガスが発生しないことを確認した上で注入作業を行うこと。

(5)次亜塩素酸塩溶液と酸性溶液が混触した場合の措置

 誤って次亜塩素酸塩溶液と酸性溶液を混触させ、塩素ガスが発生した場合には、タンク等への注入を中止させ、速やかに労働者を作業場から退避させること。また、労働者が塩素ガスによる健康障害を受けるおそれのないことを確認するまでの間、作業場等に関係者以外の者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示する必要があること。

(6)安全衛生教育

 関係労働者に対して、次亜塩素酸塩溶液及び酸性溶液のそれぞれの危険・有害性としてこれらが混触した場合に塩素ガスが発生すること、塩素ガスが発生した場合の対応、塩素ガスの有害性及び災害事例について安全衛生教育を行うこと。

(7)荷役時の立会い

 外部の運送業者からタンクローリーにより次亜塩素酸塩溶液又は酸性溶液を事業場内のタンクに荷受けする場合には、荷受けタンクを誤らないよう、これらの化学物質の管理に関する責任者に立ち会わせること。

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【 更新日: 2011-10-22

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