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労働衛生管理に用いられる統計
労働衛生管理に用いられる統計(4つ)(答え)
- 基本的な統計資料(人数、年齢、性別等)
- 作業環境にかかわる統計(設備状況等)
- 作業管理にかかわる統計(労働時間、勤務形態等)
- 健康管理にかかわる統計(健康診断結果等)
労働衛生統計の特徴(3つ)(答え)
- 対象人数が少ない(50~100人)
- 性別や年齢が偏っている(男性が多く、20~60歳)
- 大企業であるほど一般的な数値よりも健康的な人が多い。これを健康労働者効果という。つまり、企業が採用時に健康な人を選んでいるため。
母集団の操作
計算の分母となる人数を、常にその作業をしている人だけでなく、たまに作業をする人を含めてしまうと、有所見率は下がる。また、労働者の定着率の低い職場は健康診断ごとに分母が変わる。
測定値のまるめ効果
測定値や健康管理の区分は、その区分内の大小は無視され、一つの値として表されるため、正確な値がわからない。
適中率
スクリーニングレベル(正常と有所見の判定値)を高くとると、正常の人を有所見と判定する率(偽陽性率)は低くなるが、有所見の人を正常と判定する率(偽陰性率)は高くなる。この検査法の有効性の指標には敏感度と特異度があり、両者とも高い値になるように検査法とスクリーニングレベルを設定する。
しかし、偽陽性者は精密検査で異常なしとすることができるため、偽陰性者を少なくするスクリーニングレベルを設定することが多い。つまり、特異度よりも敏感度をあげることになる。
どの検査法も特異度や敏感度が100%のものはない。
鋭敏度・特異度等の求め方
精密検査結果による疾病の有無 | スクリーニング検査結果 | ||
陽性 | 陰性 | 合計 | |
疾病有り | 真陽性(a) | 偽陰性(c) | a+c |
疾病無し | 偽陽性(b) | 真陰性(d) | b+d |
合計 | a+b | c+d | a+b+c+d |
鋭敏度 = a ÷ ( a + c )
特異度 = d ÷ ( b + d )
有病率 = ( a + c ) ÷ ( a + b + c + d )
偽陰性率 = c ÷ ( a + c )
偽陽性率 = b ÷ ( b + d )
陽性予測値 = a ÷ ( a + b )
陰性予測値 = d ÷ ( c + d )
陽性尤度比 = 鋭敏度 ÷ ( 1 - 特異度 ) = 鋭敏度 ÷ 偽陽性率
【 更新日: 2011-10-22】