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勉強―気乗りしない地道な学習

 衛生管理者の試験科目は「労働衛生」「関係法令」「労働生理」の3つです。第1種衛生管理者は、「労働衛生」と「関係法令」の2科目に、それぞれ「有害業務」という分野が追加されるので、実質的には5科目あるようなものです。これは、第2種衛生管理者にはない分野で、第2種衛生管理者は、その分勉強する範囲が文字通り半減します。

 衛生管理者の試験では、暗記項目が非常に多いのですが、有害業務部分を除けば、大抵は常識的な見解や理解力があれば、覚えることはそれほど難しいことではありません。そのことから、衛生管理者資格試験は、「落とす試験」ではなく、「合格させる試験」であると、とらえている人もいるようです。

 わたしもその考えに賛成なのですが、合格率は5~6割です。今になって思うと、なぜそんなに合格率が低いのか、不思議でもあります。普通に勉強していれば、たとえ暗記一辺倒であったとしても、一発合格はそれほど難しいことではないのです。受からなかった人は、あまりに見くびっていたのか、勉強する余裕がないまま試験に臨んでしまったのか、いずれにしても、圧倒的な勉強不足が原因であることは間違いありません。

 こういった試験は、試験勉強の感覚が残っている若い人の方が、得意だと思います。わたしは勉強が得意ではないので、ひたすら頭に詰め込む暗記式で勉強していました。

 勉強にお金をかけられる環境であれば、講習会を受けに行ったり、通信教育を受けることもできます。講習会では、試験の傾向と対策を教えてくれるので、受講するのもいいでしょう。金額にして6~7万円はかかります。もちろん、お金をかけなくても独学で十分受かります。わたしの場合、講習会を受けるには受けたけど、何年も前のことなので、その頃の記憶はとうになく、まっさらの状態で勉強することになりました。もったいないことをしてしまいましたが、それでも独学で何とかなりました。試験までの日数が3か月もあれば、独学で十分間に合います。ただし、少しでもいいので毎日勉強しましょう。時間が空いてしまうと、それまで勉強したことを忘れてしまいます。

 勉強には、テキストと過去問題集を使いました。全部合わせて6000円程度でした。過去問がなければ4000円強といったところでしょうが、衛生管理者試験では、過去に出題された問題とそっくり同じものや、ほぼ同じ問題が出ることがよくあり、過去問を解いておくことは、非常に有意義なことなのです。

テキスト

 衛生管理者の試験勉強用のテキストや参考書は、調べれば山ほど見つかります。その中でももっともポピュラーなものは、中央労働災害防止協会が出版しているものです。

 また、問題集としては、予想問題集というものもあるのですが、これは深く突っ込みすぎていて、実際の試験では聞いてこないような部分まで覚えなければならないこともあり、あまり実用的ではありません。問題を解きたいのであれば、過去問題集にしましょう。

わたしの勉強方法

 衛生管理者、特に第1種は暗記がすべてではないかと思われるほど、暗記をしました。試験は5択なので、一字一句暗記しておく必要はないのですが、ケアレスミスを誘発するようないやらしい出題の仕方をする場合があります(数字の桁が違うなど)。

 わたしの場合、テキストをキリのいいところまで読んで(章ごとなど)、読んだところまでをwORDに問題形式でまとめて、それを電車の中で解く、ということの繰り返しをしていました。間違えた問題はチェックを付けて、覚えるまでしつこく繰り返します。これは地味で時間のかかる方法なので、万人にはお薦めできませんが、確実に覚えられます。スマートな勉強方法が分からない、という人にはいいかもしれません。ただし、この方法で勉強していると、問題の順番で答えを覚えてしまうことがあります。きちんと問いと答えが一致しているかどうか確認するためにも、最後に過去問題集を使いましょう。後から知ったことですが、過去問題集だけをとにかく解きまくり、わからなかった部分だけをテキストで調べる、という勉強方法も有効なようです。しかし、過去問に出題されなかった問題が出たら解けないので、そういう不安がある人は、やはりテキストをコツコツと覚えた方がいいかもしれません。

 また、有害業務を勉強するときには、有害物質を覚える必要があるときがあります。さすがにこれをすべて覚えるのは無理があります。そういうときは、覚える個数の少ない場合のみ覚えるか、過去問に出題されたことのある部分のみ覚えるようにしましょう。製造禁止物質など、少ないものは全部覚えてもいいでしょう。記録の保存期間は覚えておいた方が無難です(特に健康診断関係)。

 試験は、各設問ごと(労働衛生、関係法令、労働生理)に6割正解していれば合格するようです。ですから、あまりにも覚える内容が多すぎると思ったら、ある程度は捨ててしまいましょう。どこを重点的にやればいいのかは、過去問が教えてくれます。わたしの勉強方法では、問題を作成する時間を結構とられてしまうのですが、その分、問題を作っている間に覚えてしまうこともあります。わたしはゆっくり勉強していたので、問題がすべて完成したのは、試験1週間前でした。しかし、そのときには、最初の方に作った問題は完璧に近い状態になっていたので、十分に試験には間に合いました。

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【 更新日: 2011-10-22

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