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局所排気装置の基本的構成
局所排気装置の図
フード
発生源の近くで発生源を囲うように、作業に支障をきたさないように設置する。フードは発生源ごとに設置する。
局所排気装置は、発生源付近で有害物を捕捉、排出するものだが、捕捉に失敗すると作業場内に拡散し、効果がない。
有害物質を取り扱う装置を構造上又は作業上の理由で完全に密閉できない場合は、装置内の圧力を外気圧よりわずかに低くする。
フードの形式の分類
囲い式
形式 | 特徴 | 用途 |
カバー型 | 発生源の回りを囲む。最も大きなフード効果がある。 | 粉砕、混合、ふるいわけ、攪拌、乾燥 |
グローブボックス型 | アイソトープ取扱、ホーニング、毒性ガス取扱 | |
ドラフトチェンバー型 | 作業面を除き回りが覆われており、フード選択の標準となる | 袋詰め、分析、調合、研磨 |
建築ブース型 | 溶接、粉砕、混合、噴霧塗装、酸洗浄 |
外付け式
形式 | 特徴 | 用途 |
外付け型 | 離れた位置より吸引する形式、円形、長方形がある。妨害気流の影響を受けやすい欠点がある | 溶接、混合、ふるいわけ、溶解、袋詰め |
外付け型フランジ付 | フランジにより風量の節約を図ったもの | |
外付け型テーブル式フランジ付 | テーブルを置き、風量をさらに節約したもの | |
スロット型 | フード開口面を細くし吸引風速を高めたもの。 | 混合、ふるいわけ、ふりかけ、メッキ、洗浄、溶解 |
ルーバー型 | 整流板を入れて一定方向の気流を吸引しやすくしたもの | 鋳型ばらし、鋳物砂落とし |
グリッド型 | 作業台そのものをフードとして利用したもの | 粉砕、解板、塗装、鋳型ばらし、鋳物砂落とし |
レシーバー式
形式 | 特徴 | 用途 |
キャノピー型 | 熱による上昇気流を利用して捕捉する。吸引力は弱い。 | 炉、焼きいれ、鋳造、溶融 |
カバー付 | 飛散速度を利用して捕捉。 | 研磨 |
ダクト
フードにより捕捉した有害物を排気口に搬送する管。ダクトの長さはできるだけ短く、ベンド(曲がり)は少なくする。ダクトとダクトの合流角度は45°を超えないようにする。ダクトの断面が長方形のものは円形のものよりも圧力損失が大きい。
ダクトは、細すぎると圧力損失が増え、太すぎると風速が不足するので、適切な太さにすることが求められる。
空気清浄装置
ダクトによって運ばれた有害物を除去し、清浄空気として排出する。粉じんを除去する除塵装置と、ガス、蒸気を除去する排ガス処理装置がある。
ファン
フードに吸引力を与える排風機。ファンは、空気清浄装置の後の、清浄空気が通る位置に設置する。
排気ダクト
清浄処理した空気を排出する排気筒。
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【 更新日: 2011-10-22】